イーサリアムとは?ホワイトペーパーを読んでわかった「ビットコインとの違い」と今の姿【2026年11月】

イーサリアムとは?ホワイトペーパーを読んでわかった「ビットコインとの違い」と今の姿【2026年11月】

※本記事はプロモーションを含みます。特定の暗号資産の購入をすすめるものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。

「イーサリアムはビットコインと何が違うの?」

「スマートコントラクトとかガス代とか、聞いてもピンとこない」

私は2020年ごろ、ビットコインが話題になったときにコインチェックとbitFlyerの口座を作りましたが、ほとんど取引しないまま放置しています。何を買っているのかよく分からないものに、お金を入れる気になれなかったからです。

そこで、時価総額ランキングの上位10通貨について、それぞれの出発点であるホワイトペーパー(設計書)を原文で読んでいます。この記事ではイーサリアムだけを取り上げ、ホワイトペーパーに何が書かれていたか、そして今どうなっているかを詳しくまとめました。

この記事でわかること

  • イーサリアムの基本データ(価格・発行量・誕生日など)
  • 19歳が書いたホワイトペーパーの中身を、章ごとに
  • ホワイトペーパーで想定していた使い道と、実際に広まったもの
  • The Merge(PoSへの移行)など、書かれた後に変わったこと
  • 日本での買い方・保管・税金

イーサリアムの値動きで取引するなら、DMM.com証券のアプリ「TOSSY」でもできます(取引手数料無料・デモ取引あり)。

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イーサリアムの基本データ

通貨の単位 ETH(イーサ)。最小単位は1wei(10の18乗分の1ETH)
作った人 ヴィタリック・ブテリンほか(ホワイトペーパー執筆時19歳)
ホワイトペーパー 「A Next-Generation Smart Contract and Decentralized Application Platform」2013年末〜2014年
動き始めた日 2015年7月30日
発行上限 なし(ただし手数料の一部を燃やす仕組みがある)
合意のしかた プルーフ・オブ・ステーク(2022年9月から)
価格 1ETH=約35.8万円(2026年11月3日)
時価総額 約43.7兆円・世界2位
過去最高値 約73万円(2025年8月24日)

「イーサリアム」はブロックチェーン(ネットワーク)の名前で、そこで使う通貨が「イーサ(ETH)」です。日本ではまとめて「イーサリアム」と呼ばれることが多いので、この記事でもそう書きます。

ホワイトペーパーを章ごとに読む

イーサリアムのホワイトペーパーは、ビットコインの9ページと比べるとかなり長く、内容も「論文」というより「こんなものを作りたい」という企画書に近いです。今はethereum.orgで日本語訳も読めます。大きく4つのパートに分かれています。

パート1:ビットコインとその限界

最初の3分の1は、ビットコインの説明です。ビットコインを「取引のたびに帳簿の状態が書き換わる仕組み(状態遷移システム)」として整理し、マイニングやマークルツリーを説明しています。

そのうえで、ビットコインのプログラム(スクリプト)には4つの限界がある、と指摘します。

  1. 計算に制限がある:くり返し処理(ループ)が書けない
  2. 金額をきめ細かく扱えない:「1,000ドル分だけ送る」のような条件が書きにくい
  3. 途中の状態を持てない:「使った・使ってない」の2択しかない
  4. ブロックチェーンの情報を読めない:乱数や過去のデータを条件に使えない

ビットコインの上に別の仕組みを作る試み(カラードコインなど)もあったけれど、どれも使いにくい。だから「最初からどんなプログラムでも書けるブロックチェーンを作ろう」というのが、この企画書の出発点です。

パート2:イーサリアムの仕組み

イーサリアムには2種類の「アカウント」があります。

種類 動かす人 中身
外部アカウント 秘密鍵を持つ人 ふつうの財布。ETHを送ったり、契約を呼び出したりする
コントラクトアカウント 中に書かれたプログラム メッセージを受け取ると、書かれたとおりに自動で動く

この「コントラクトアカウント」が、いわゆるスマートコントラクトです。ホワイトペーパーでは「契約というより、ブロックチェーンの中に住んでいる自動のエージェントのようなもの」と説明されています。

プログラムを動かすには「ガス」という手数料がかかります。計算1回ごとに料金がかかるので、無限ループのような重い処理を誰かが仕込んでも、ガスが尽きた時点で止まり、ネットワーク全体は止まらない。この「どんな計算でも書けるが、計算した分だけ払う」という発想が、イーサリアムの中心です。

通貨の単位も決められていて、最小のweiから、szabo、finney、etherまでの呼び名がホワイトペーパーに出てきます。

パート3:使い道(アプリケーション)

ホワイトペーパーは、使い道を3つに分けて紹介しています。

分類 ホワイトペーパーの例 今どうなった?
お金に関するもの 独自トークンの発行、金融派生商品、価格が安定した通貨 ERC-20トークン、DeFi(分散型金融)、ステーブルコインとして実現
お金以外もからむもの 名前の登録(Namecoinのような仕組み)、ファイル保存 ENS(.ethドメイン)などで実現
お金以外 DAO(投票で運営する組織) 多くのDAOが生まれた

そのほか「貯金用の財布(1日に引き出せる額を制限)」「天気のデータを使った作物保険」「予測市場」「分散型の取引所」なども挙がっています。10年以上前に書かれたアイデアの多くが、実際に動いているのには驚きました。

一方、NFT(デジタルの所有証明)はホワイトペーパーには出てきません。トークンを作れる仕組みがあったので、あとから生まれた使い方です。

パート4:細かい課題

最後に、手数料の決め方、発行量、マイニングの集中、スケーラビリティ(処理しきれない問題)などの課題が並びます。ここでは、ビットコインよりブロックをずっと短い間隔で作る方針や、そのとき問題になる「無駄になるブロック」への対策(GHOSTという仕組みの改良版)が書かれています。

発行量については、2014年の売り出しで配る分と、開発者・財団の分、そして毎年のマイニング報酬が決められていて、ビットコインのような「上限」は設けられていません。この違いは今も続いています。

ホワイトペーパーの後に変わったこと

年 できごと
2014年 売り出し(クラウドセール)で約3万BTC分の資金を集める
2015年7月 イーサリアムが動き始める
2016年6月 「The DAO」というプロジェクトがハッキングされ、大量のETHが流出
2016年7月 流出をなかったことにする変更(ハードフォーク)を実施。反対した人たちのチェーンが「イーサリアムクラシック」として分かれる
2021年8月 手数料の一部を燃やす(消す)仕組み(EIP-1559)を導入
2022年9月 「The Merge」。マイニング(PoW)をやめ、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行
2024年3月 レイヤー2の手数料を大きく下げる更新(Dencun)
2024年7月 アメリカでイーサリアム現物ETFの取引が始まる
2025年8月 過去最高値(円建てで約73万円)
2025年12月 データの扱いを効率化する更新(Fusaka)

The Merge:電力を食う計算競争をやめた

2022年9月、イーサリアムはマイニング(計算競争)をやめ、ETHを預けた人(バリデーター)が取引を承認する「プルーフ・オブ・ステーク」に切り替わりました。ホワイトペーパーの時点ですでに「将来はPoSに移るかもしれない」と書かれていて、8年かけて実現した形です。イーサリアム財団によると、これで電力の使用量は99.9%以上減りました。

ETHを預けて承認作業に参加すると報酬がもらえることから、「ステーキング」として利息のような収入を得る使い方も広まりました。

手数料を「燃やす」仕組み

2021年の更新から、取引手数料のうち基本料金の部分は、誰にも渡らずに消える(バーンされる)ようになりました。取引が多い時期は、新しく発行される量より消える量のほうが多くなり、ETHの総量が減ることもあります。上限はないものの、発行量が一方的に増え続けるわけではない、というのが今の形です。

「レイヤー2」で処理を外に出す

人気が出るほど手数料(ガス代)が高くなり、2021年ごろには1回の取引に数千円かかることもありました。そこで今は、細かい取引を別のネットワーク(レイヤー2)でまとめて処理し、結果だけをイーサリアムに記録する形が主流です。Arbitrum、Optimism、Baseなどがその例で、手数料は数円程度まで下がっています。

今のイーサリアムは何に使われている?

  • ステーブルコインの土台:USDTやUSDCの多くがイーサリアム上で発行されている
  • DeFi(分散型金融):銀行なしでお金を貸し借り・交換するサービス
  • NFT:デジタルアートやゲームのアイテムの所有証明
  • トークン化:国債や投資信託などをトークンにする動き

ビットコインが「デジタルの金」として持たれているのに対し、イーサリアムは「いろいろなサービスが動く土台」として使われています。ETHの値段は、この土台がどれだけ使われるかに左右されやすいと言えます。

イーサリアムを買うには

イーサリアムは、コインチェック、bitFlyer、GMOコインなど、日本のほとんどの登録業者で買えます。0.001ETH(数百円)のように小数で買えます。

取引所の口座でETHを持つのが「現物」、TOSSYのようにETHの値段の差額だけをやり取りするのが「CFD」です。ETHを外部のウォレットに送ってDeFiなどで使いたいなら、現物を選ぶ必要があります。

イーサリアムの値動きで取引してみたい人へ

DMM.com証券のアプリ「TOSSY(トッシー)」では、株・FXと同じアプリの中でイーサリアムの取引ができます。アカウント管理費・取引手数料は無料で、デモ取引で操作を試すこともできます。

ただし、TOSSYの暗号資産は「暗号資産CFD」(差金決済取引)です。イーサリアムそのものを受け取るのではなく、買ったときと売ったときの値段の差額だけをやり取りします。預けたお金(証拠金)の約2倍まで取引できるので、値動きによっては預けたお金以上の損失が出るおそれがあります。イーサリアムそのものを持ちたい人は、暗号資産の取引所を使ってください。

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※手数料・リスクは公式サイトの説明と契約締結前交付書面を必ずご確認ください。

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買ったイーサリアムの保管

取引所に置いたままだと、取引所がハッキングや経営破綻にあったとき、引き出せなくなるおそれがあります。長く持つなら、自分で管理する「ウォレット」に移す方法もあります。

秘密鍵(コインを動かすためのパスワードのようなもの)をネットにつながない機器で持つものを「ハードウェアウォレット」といいます。たとえばTangem Wallet(タンジェム)はカードの形をしていて、スマホにかざして使います。秘密鍵はカードのチップの中にあり、予備のカードを最大3枚まで作れます。ただし、自分で管理する分、カードをすべてなくすと誰も取り戻せない点には注意が必要です。イーサリアムに対応しているかは、購入前に公式サイトで確認してください。

税金:もうけは「雑所得」。2028年ごろから変わる見込み

2026年11月時点では、暗号資産を売ってもうけが出ると、原則として「雑所得」として給料などと合算され、所得税と住民税を合わせて最大で約55%かかります。会社員の場合、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です(住民税の申告は別に必要になることがあります)。

この扱いは変わる予定です。2026年度の税制改正大綱では、金融庁に登録された業者を通じた取引の利益を、株と同じ約20%の申告分離課税にする方針が示されました。前提となる金融商品取引法の改正が施行された翌年の1月1日から適用される仕組みで、2028年ごろからと見られています。細かい条件はまだ決まっていない部分もあるので、売る前に国税庁や税理士の情報を確認してください。

よくある質問

Q. 「ガス代」は誰に払うの?

基本料金の部分は燃やされて消え、上乗せした「チップ」の部分が取引を承認したバリデーターに渡ります。取引所でETHを売り買いするだけなら、ガス代を意識することはほとんどありません。

Q. イーサリアムクラシックとは何が違うの?

2016年のハッキング事件で、流出をなかったことにした側が今のイーサリアム(ETH)、元の記録のまま続けた側がイーサリアムクラシック(ETC)です。ETCは今もマイニング(PoW)を続けています。

Q. ステーキングは日本でもできる?

国内の取引所でも、ETHを預けて報酬を受け取るサービスを扱っているところがあります。条件や報酬率は取引所ごとに違い、預けている間は自由に売れないことがあるので、事前に確認してください。

ほかの上位10通貨とのちがいは、仮想通貨の時価総額ランキングTOP10の記事で1つずつまとめています。

まとめ

  • イーサリアムは「どんなプログラムでも動かせるブロックチェーン」として、19歳のヴィタリック・ブテリンが構想した
  • 計算した分だけ「ガス」を払う仕組みで、自由なプログラムと安定した運用を両立している
  • ホワイトペーパーに書かれたトークン・DeFi・DAOなどの多くが実際に動いている
  • 2022年にマイニングをやめてPoSに移行し、手数料を燃やす仕組みも入った
  • 日本のほとんどの取引所で、数百円から買える

ビットコインのホワイトペーパーが「お金の設計書」だったのに対し、イーサリアムのものは「この上で何を作れるか」を並べた夢のリストのようでした。そのリストの多くが10年かけて形になっているのを見ると、ETHの値段だけでなく、何に使われているかを追いかけるのも面白いと思います。

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ただし、TOSSYの暗号資産は「暗号資産CFD」(差金決済取引)です。イーサリアムそのものを受け取るのではなく、買ったときと売ったときの値段の差額だけをやり取りします。預けたお金(証拠金)の約2倍まで取引できるので、値動きによっては預けたお金以上の損失が出るおそれがあります。イーサリアムそのものを持ちたい人は、暗号資産の取引所を使ってください。

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※価格・時価総額はCoinGeckoの2026年11月3日時点の円建ての数字です。暗号資産は価格が大きく変動し、元本を失うおそれがあります。本記事は情報提供を目的としたもので、投資をすすめるものではありません。